2015年8月7日金曜日

山口集落の七夕行列 珍しい七夕人形の風習が今も残る集落の行事です

全国的にも珍しい七夕人形が今も残るここ根知地区
各集落で子供からお年寄りまで一緒に作って7月7日に道の上にぶら下げ、
8月7日にそれを外してみんなで行列を作って運び、手作りの船にのせて根知川に流す。
昔は各集落で行っていたこの伝統行事も維持が難しくなりました(規制が厳しくなり、水流も減り、川に流すことが難しくなりましたし、人手も少なくなりました)が、今でも5か所(と公民館)で七夕人形を作って道につり下げて飾る風習が残っています。
※7月7日からの七夕人形の様子はこちらから
「根知の5か所と公民館前に七夕が飾られています(^^)」

その中で山口集落は唯一、8月7日に集落のみなさんが松明をともしながら七夕を根知川まで唄を歌いながら運び、燃やす行事を100年以上続けています。

その様子をご紹介します。
19:00(午後7時)、山口公会堂前集合となっています。
10分まえの公会堂の様子です。毎年の伝統行事、暑さもこの時間は落ち着いて、とてもゆったりとした時間が流れています。子供達の声も聞こえてきます。
19:05過ぎごろ。「もうそろそろやろうかね」「やんない、やんない」
松明に火がともり始めます。
この松明、手作りのアイデア松明もあちこちから集まっていました。棒の先に缶ビールの空き缶がくくりつけてあり、その中に灯油をしみこませたボロが詰められているものなども。
火がつくまで気づきませんでしたが、かなりの松明の数です。
まだ真っ暗ではない中ですが、松明の行列の炎が光輝いています。
一瞬のうちに別世界が現れたような・・・はじめて見る人はドキリとするかもしれません。
出発の様子の動画です。
唄を歌いながら、松明が揺れる、遠い昔から続く行列。
とても幽玄な、今どこにいるのかフッと忘れてしまいそうな雰囲気でした。
山口公会堂から山寺橋までの10分ほど。
途中通る家々では、両手を合わせて祈る方も見られます。
行列の途中の様子、もう一つの動画をご紹介します。
山寺橋が近づいてきました。
(取材という立場で外から見ていると、公会堂出発のときと、このときの地元の人々の雰囲気、様子が変わっているようでした…)
19:15ごろ
山寺橋に到着です。
みんなで持っていた七夕飾りを橋の下におろしていきます。
男衆3,4人が下に降り、七夕飾りを受け取りました。
「以前は船で流したけど、40年前くらいには川へ物を流すことが厳しくなり、燃やすようになった。川の水も当時よりずいぶん少なくなったよ。」
50代の男衆が小さい子供だったころの船に流す情景が鮮明に残っておられるそうです。
地域の方々で布を集め手作りで作った七夕人形やお飾り、すべてを燃やします。
炎がとても印象的な動きでした。
「ずっと晴が続いていたから、今年の燃えはいい。前日雨が降っていたりするとこうはいかない。」
動画:燃やしている方々、橋の上で観ている方々の様子です。
19:25過ぎ。ほぼ燃えきって、炎を見守っていた、皆さん戻っていきます。
山口集落のみなさんは、これから公会堂で直会です。

※そのあと、ちょうど根知を訪れている「ミニねち」のみなさんや、早稲田大学インターンシップのみなさんが来られました(ちょっと時間がずれてしまいました…)。
記事:集落支援員(近藤)

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